
女性のライフステージに対応する製品を作りたい 大塚製薬研究員・上野友美さん
今回お話をうかがったのは、大塚製薬佐賀栄養製品研究所(佐賀県吉野ケ里町)の研究員、上野友美さんです。
上野さんは長崎県佐世保市出身の46歳。熊本大大学院を修了後、大塚製薬に入社。入社以来、佐賀の研究所で主に女性向けの製品開発に尽力されています。
―女性向けの製品開発に長く携わっておられるのですね。
女性は、40歳を過ぎるころから、女性ホルモンの減少による火照り、目まいなどの不調に悩まされます。女性ホルモンに似た働きをする大豆由来の「エクオール」という成分を使い、そうした不調に効果がある製品を研究してきました。これには18年かかりましたが、「エクエル」の名称で商品化されました。
研究成果が製品になるまでは、さまざまな人の手を経ていることも分かりました。ですから、完成品を手にした時は感動しました。医師にも評価していただけたことがうれしかったですね。
また、大豆の成分の素晴らしさを知ってからは、苦手だった納豆も食べるように努めました。
―NPO法人「女性の健康とメノポーズ協会」(東京)が認定する「女性の健康推進委員」としても活動されていますね。
月経前の不調、月経痛など、体に関する正しい知識を身に付けてもらうための啓発活動の一環として、全国各地で講演しています。自分の体のことを知ることで、健康管理にもつながります。
管理職の男性を対象に、女性の体のリズムについて話すこともあります。「もっと早く知っていれば」と驚かれる方もいらっしゃいます。男性がこうした知識を身に付けることによって、女性社員への配慮につながればと思います。
―仕事をするうえで、心掛けていることは何ですか。
開発する健康食品を、自分の家族も含めた消費者に対して、「堂々と勧められるものであるか?」と自問しながら作っています。
―学生時代を過ごした熊本は、昨年地震で大きな被害に遭いました。
地震の約1カ月前に、久しぶりに熊本を訪れて1泊し、観光を楽しんだばかりでしたので、驚きました。熊本城の石垣などが崩れた映像にはショックを受けました。大学は熊本城の近くにあり、何度も訪れた思い出の場所です。早く復旧・復興してほしいですね。
―休日のリフレッシュ方法は?
ドライブや買い物、旅行などが楽しみですね。月に1度は、故郷の長崎県佐世保市に帰省します。母の手料理を食べると、ほっとします。
―これからの抱負は。
月経前の不調なども含め、女性のさまざまなライフステージに対応する製品を作りたいと思っています。
※情報は2017.2.25時点のものです
この記事もおすすめ
-
「アナと雪の女王2」日本版エンドソング歌う中元みずきさんに聞く
2019.12.9 ひと 映画紙面Vol.106 12月6日号
-
2019.11.28 ひと TEAM LOCO演劇
-
小島選手に聞く! 新日「ワールドタッグリーグ2019」の見どころは?
2019.11.27 ひと イベントプロレス 開催期間: 2019.12.5
-
映画「いのちスケッチ」主演の佐藤寛太さんや瀬木監督が福岡であいさつ
2019.11.12 ひと いのちスケッチ映画