「薬のプロ」を育て、地域と関わっていきたい 「タカラ薬局」の社長・岡村さん

 今回は、福岡市内とその近郊に70店舗を展開する調剤薬局チェーン「タカラ薬局」(福岡市博多区)の社長・岡村由紀子さんにお会いしました。

岡村さんは1970年生まれ。第一薬科大学(福岡市南区)卒業後、同社に入社。エリアマネージャー、人事教育部長、取締役人事部長、常務取締役を経て、2016年4月に社長に就任しました。

本社の1階にあるタカラ薬局博多駅前店で

本社の1階にあるタカラ薬局博多駅前店で

―社長就任からまもなく1年ですね。

 今年の入社式で、初めて社長としてあいさつしました。創業者から教わった「正直で、素直な姿勢を大切に」という言葉を新入社員に伝えました。年を重ねても忘れずにいたい言葉です。

 6年ほど前から、全店舗での運営を任され、数年前から社長への打診を受けていましたので、心構えはできていました。社長になるにあたり、自分の「軸」をきちんと持っておかないといけない、躊躇(ちゅうちょ)していては前に進めない、と思ってきました。「勇気を持つ」「厳しさを持つ」「リスクを負う」の三つを、常に自分に課しています。

 現場での仕事が長かったので、社長になった今でも「岡村さん」と呼ばれることが多いですね。

―社の取り組みについて教えてください。

 これまでは、薬剤師は薬局の中で仕事を完結することができていましたが、これからの時代は、薬剤師は地域に溶け込むことが大事と考えています。

例えば、手元に余っている薬の整理を手伝ったり、骨密度や血圧測定をしたりする出張講座を、公民館などで行っています。また、薬局での待ち時間を解消するため、処方箋をスマホで撮影して送れば、都合の良いときに薬を受け取れる無料アプリも運用しています。

社内制度に関しては、妊娠中の女性社員を対象に、タクシー会社との連携で、通勤や通院にタクシーを利用してもらう制度を2012年11月から実施しています。

―岡村さん自身、薬剤師としての経験を積んでこられました。

 大学卒業後、実際に仕事を始めてから、患者さんとのコミュニケーションが楽しいなと感じ、「この仕事は自分に向いている」と思って続けてきました。

2011年3月に発生した東日本大震災のときは、岩手県陸前高田市に12日間滞在しました。壮絶な現場を目の当たりにし、人生観が変わるほどの経験でした。津波によって、多くの方がおくすり手帳を失っていました。昨年の熊本地震でも、益城町に滞在して活動をしました。

――忙しい毎日だと思いますが、趣味や気分転換の方法は何ですか。

 ドクターにすすめられて、2年前に陶芸を始めました。最近は、忙しくてなかなかできないのですが。

 あとは、犬を2匹飼っています。昔からハムスターなどいろんな動物を飼ってきて、社会人になったら犬を飼うと決めていました。

――長身ですが、スポーツの経験はあるのですか。

 球技全般が好きです。中学から大学まで10年間、バスケットボールをやっていました。実業団に入りたいと思ったぐらい好きでした。スピード感があり、チームワークと集中力が求められるところがバスケットボールの魅力です。

―今後の抱負をお聞かせください。

 「薬のプロ」を1人でも多く育て、福岡市内とその近郊にエリアを絞って出店する「ドミナント出店」を展開することで、地域との関わりを強くしていきたいと考えています。

※情報は2017.5.13時点のものです

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