世界が注目する湯浅監督の最新作! 「きみと、波にのれたら」舞台あいさつ

 アニメーション映画「夜は短し歩けよ乙女」「夜明け告げるルーのうた」などで国内外の映画賞を受賞し、世界でも注目されるアニメーション監督・湯浅政明さんが手掛ける最新オリジナル作「きみと、波にのれたら」が、6月21日(金)から全国で公開されます。片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)さん、川栄李奈さん、松本穂香さん、伊藤健太郎さんら人気と実力を備えた若手俳優が声優として参加していることも話題になっています。5月14日、東京•六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで公開に先駆けて行われた完成披露試写会と舞台あいさつの様子をレポートします!

「きみと、波にのれたら」の舞台あいさつの様子

「きみと、波にのれたら」の舞台あいさつの様子

 物語は「小さな港町へ引っ越してきた大学生の向水ひな子(声:川栄李奈)は、サーフィンが大好き。ある火事騒動をきっかけに、消防士の雛罌粟港(ひなげしみなと、声:片寄涼太)と出会い、ふたりは恋に落ちる。しかし、港はある日、溺れた人を助けようとして海で命を落としてしまう。大好きだった海すら見られなくなるほど憔悴(しょうすい)したひな子が、思い出の歌を口ずさんだ時、水の中に現れたのは、死んだはずの港だった…」という内容。アニメーションならではのダイナミックで美しい映像と、 GENERATIONS from EXILE TRIBE が歌う楽曲の印象的なメロディーが胸に迫る、切なくも優しいラブストーリーです。

 舞台あいさつには湯浅監督、片寄さん、川栄さん、松本さん(港の妹・雛罌粟洋子役)、伊藤さん(港の後輩・川村山葵役)が登場するという紹介でしたが…オープンニングに片寄さんの姿がありません。

 少しざわつく会場に、「片寄さんは渋滞にはまっていて、到着が遅れています」というアナウンス。片寄さんの到着を待つ間、舞台中央に大きなボックス型の“水槽ビジョン”が置かれ、そこに本作のキャラクターの港が映し出されました。

水槽ビジョンに港が映し出されて…

水槽ビジョンに港が映し出されて…

 

すると、ビジョンに映し出された港が「ひな子ー、ここだよ!」と第一声。その後は観客からの質問に答える、という流れになりました。
「ひな子との思い出のシーンがあったら教えてください」という質問には、「やっぱり2人でオムライスを食べたことかな」。「渋滞にはまっているらしいですが、今どこにいますか?」の問いには、「ちょっと僕に聞かれてもわかんないなあ(笑)」と港が答える。「ひな子との思い出の歌をちょっと歌ってほしい」というリクエストには、「いやいやいや、恥ずかしいよ! そろそろ時間だ!」と強引に幕引きすると、スチームとともに“水槽”から飛び出して、観客を驚かせました。
“水槽”から飛び出すのは?

“水槽”から飛び出したのは?

 片寄さんが加わって、登壇者によるクロストークがスタートしました。
 湯浅監督は「役者の皆さんには、まだ(アニメーションの)絵が完全にできていないところに声を入れてもらいました。良くも悪くも、演技のいいところやアドリブなんかもできるだけ拾って、絵に生かしていけたらと思って作ったので、皆さんが生きる感じになっていたらいいなと思います」と制作の様子を明かしました。

「絵ができていない段階で吹き替えに…」と湯浅政明監督

「絵ができていない段階で吹き替えに…」と湯浅政明監督

 アフレコの様子を聞かれ、片寄さんは「湯浅監督から『ささやき声でやってほしい』と言われたシーンは、他のシーンにはないこだわりで何度もリテイクされました(笑) 恥ずかしかった!」と打ち明けました。松本さんも「私も片寄さんと同じで、『あっそ』というセリフだけ、ちょっと違うっていうのが続いて、何度もとり直しに(笑)」と、監督のこだわりを暴露します。すると伊藤さんが「あれ、僕にはそういうのなかったんですけど、嫌われてるのかな?(笑)」と、ちょっと寂しそうな表情を見せると、湯浅監督が「いえいえ、伊藤さんはしっかり1発でできたシーンがありましたから!」とフォロー。しかし「ただ、そのテイクにはノイズが入っていたのでとり直しをしたら、結局もうそれ以上の(出来栄えの)テイクはとれなくて…」と微妙ないきさつを話し出すので、「いや、ちょ! 出来上がってからのダメ出しはやめてください!」と伊藤さんが慌てて止めに入り、会場は笑いに包まれました。

アフレコ時のエピソードを楽しそうに披露する片寄涼太さん

アフレコ時のエピソードを楽しそうに披露する片寄涼太さん

 本作の主題歌は、片寄さんが所属する GENERATIONS from EXILE TRIBE の『Brand New Story』。物語のカギになる1曲として劇中で繰り返し使われ、港とひな子が口ずさむシーンもあります。この2人が一緒に歌うシーンは、当初は一人ずつ歌うことになっていたのを、片寄さんのアイデアで変更になったそう。「歌の仕事をしているからこそ、緊張感のあるレコーディングブースでは、1人で歌うより、2人で歌った方がいい空気感が出せると思って」と片寄さんは話します。

 ところが川栄さんは「一緒に歌うのはイヤでした」とまさかの発言。「私は歌に苦手意識があるのに、片寄さんはすごくうまいし。 『キーが』とか言ってくださるんですけど、よく分からなくて(笑)。そもそも会ったのも2度目くらいだったし…」。
 「知らない人と、っていうのがイヤだったんですか?」というアナウンサーからのツッコミに、片寄さんが「そりゃ知らない人と話すのがイヤだったら、歌もイヤでしょう!(笑)」と割って入るなど、楽しい掛け合いに会場も大盛り上がりでした。

「歌が苦手だから上手な片寄さんと歌うのが…」と打ち明ける川栄李奈さん

「歌が苦手だから上手な片寄さんと歌うのが…」と打ち明ける川栄李奈さん

 本作の見所については、「もう、ひな子と港のラブラブがすごいんですよ。『なんやこれ!』ってすごくうらやましくなります」(伊藤さん)。「アニメーションなんですが、人間味がある作品で。人の命や人生といった大切なものが描かれている、とてもすてきな作品です」(片寄さん)。「見終わった後に背中を押してもらえます」(川栄さん)。「すごく純粋で、そこに監督のすてきな絵と色が合わさって、とてもパワーのある作品になっていて、私は衝撃を受けました。みなさんにも楽しんでほしいです」(松本さん)と、それぞれに作品の魅力を語りました。

「ひな子と港のラブラブがすごくてうらやましい」と伊藤健太郎さん

「ひな子と港のラブラブがすごくてうらやましい」と伊藤健太郎さん

「すごく純粋で、すてきな絵と色」と松本穂香さん

「すごく純粋で、すてきな絵と色」と松本穂香さん

 締めくくりに質問された「この夏、波に乗っておきたいこと」の問いに、片寄さんは「絶対にこの夏を彩る映画になると思います。見ないと皆さん、波に乗れませんよ! とか言っちゃったり(笑)」。川栄さんは「この映画を見て、本当の海の波に乗りたいなと思いました。泳げないのにサーフィンやりたいなって。映像がすごくきれいなので注目してほしいです」。松本さんは「料理のシーンが多く、美味しそうなので、私も料理を頑張りたいなって思いました」。伊藤さんは「どうしよう、全部言われちゃった! サーフィンもしたくなりますし、料理もしたくなりますし! ていうことは、この映画を見ないと、この夏波に乗れないんじゃないかな?」と上手にまとめ、会場からは拍手が巻き起こっていました。

 いつもより、“分かりやすさ”を意識して作ったという湯浅監督。「絵ができていない段階でのアフレコだったので、演じていただいた中でアドリブがあったら拾ったり、演技に合わせて絵を調整したり。最後、ギリギリまで作っていたので、精いっぱいという感じ。あとはみなさんが見て、判断してくれたらと思っています。音楽も、流しすぎじゃないかってほど流しちゃっていますが(笑)、みんな終わった後は口ずさんで帰るんじゃないかな」と話しました。

 「したたかに生きなければという世の中で、純粋な主人公を波にのせてあげたいと思った」という湯浅監督の思いが込められた青春ラブストーリーに、ぜひ注目してください!

「きみと、波にのれたら」
6月21日(金)から全国ロードショー

※情報は2019.5.28時点のものです

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