豪華俳優が共演する話題の映画『怒り』の李相日監督にインタビュー!

九州を舞台にした2010年の話題作『悪人』の製作チームが再び集結。原作・吉田修一、監督・脚本李相日の最強コンビによる重厚な人間ドラマが完成。

渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮﨑あおい、妻夫木聡ら豪華キャストを束ねた李相日監督にインタビューしました。

―142分の壮大なストーリー、圧巻でした。

東京、千葉、沖縄の3カ所で、それぞれの物語が展開されます。俳優陣には「“本性をさらけ出す”くらいではゆるい。とにかく腹わたを見せてくれ!」ということを求め続けました。ヒーローやきれいなものは偶像でしかない。人間には欠点や汚れている部分が必ずある。そこを愛してほしいと伝えたかったからです。

 

―李監督にとっての「怒り」とは?

沖縄の少年の「本気って目に見えないから」という台詞にあるように、本作では声にならない「怒り」や軽視されている「怒り」を描きました。「怒り」の前には「不安」や「恐れ」がある。だから周囲を受け入れるより排除してしまう。相手を信じられない自分への内省的な「怒り」も存在します。自分や他人を疑いながら、それでも人は誰かを信じたくなる。信じる、失う、疑う。その繰り返しですね。「怒り」にすべてをとらわれた人と、愛情に救われた人。その異なる人生の帰結を表現しました。

 

―坂本龍一さんの音楽も作品の要ですね。

心の奥に潜む見えない「怒り」、「信頼」、「許し」。この3つをテーマにした坂本さんの音楽は作品に深みを与えてくれます。考えるより感じるのが大事。多様な「怒り」を感じてください。

 

『怒り』〈 PG-12 〉 公開中

八王子の夫婦惨殺事件現場に残された「怒」の血文字。事件から一年後、素性の知れない3人の男が現れた。千葉の漁港で働く田代(松山ケンイチ)、新宿を徘徊する直人(綾野剛)、沖縄の無人島で暮らす田中(森山未來)。愛する人がもしも殺人犯だったら…。人間の善悪の根源に迫る、感動のヒューマンミステリー。

©2016映画「怒り」製作委員会

【配給】東宝

 

Profile

李相日(りさんいる)

監督。1974年新潟県生まれ。06年『フラガール』で日本アカデミー賞最優秀作品賞などを受賞。13年『許されざる者』ではクリント・イーストウッド監督・主演作をリメイクして脚光を浴びた。

 

※情報は2016.9.29時点のものです

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