知らんかった~!福岡に西郷どんの隠れ家が!?

「福岡はショッピングやグルメはとても充実しているけれど、“観光”となると行くところがない」なんて話をよく耳にします。でも、地元民にもあまり知られてないだけで、観光すべき名所や穴場はあるんです。「へぇ~、知らんかった~」という観光の穴場や、ココ、実は名所なんですというとっておきのネタをご紹介します。

■西郷南洲翁隠家乃碑
親不孝通りを脇道に入った舞鶴のとある居酒屋の前に「西郷南洲翁隠家乃碑」があります。 “西郷南洲”と言われても若い人にはピンとこないかもしれませんが、今年のNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」(林真理子原作、鈴木亮平主演)の主人公・西郷隆盛のこと。“翁”とはおじいさんに対する敬称ですが、西郷どんがここを隠れ家にしていたのは数えで31歳頃の、脂の乗り切った時期だと考えられます。

■西郷どんと月照の逃避行
ドラマでは、4月7日の放送から尾上菊之助が演じる京都清水寺の塔頭(たっちゅう/子院)・成就院の住職だった僧・月照が登場しました。この月照さんはいわゆる尊王攘夷派で、西郷どんの殿様・島津斉彬(なりあきら)同様、次期将軍に一橋慶喜(よしのぶ)を推していたので、安政の大獄で幕府に追われる身に。 西郷どんは月照さんを薩摩に逃すことになります。そこで、福岡で西郷どんたちが追っ手から身を隠した場所が、当時ここにあった「福萬醤油」の醤油蔵だったと伝えられているのです。

 

■逃避行、悲劇の終末
「福萬醤油」は江戸時代前期から続く醤油蔵(当初は酒蔵)で、当時の主人は勤王の志が篤く、西郷どんや月照さんの世話を尽くしたようです。ちなみに「福萬醤油」は醤油づくりはすでに廃業していますが、「醤油ソムリエ」のいる醤油テイスティングバーとして、九州各地のユニークな醤油製品を販売しています。石碑から徒歩1分の店内にはかつての「福萬醤油」の看板や写真・図面、調度類など貴重なものが残されています。

さて、月照さんはその後、太宰府にある薩摩藩の定宿「松屋」(現在は土産品店/喫茶室「維新の庵」として営業)を経て、福岡藩の脱藩浪士・平野国臣に連れられて薩摩を目指します。しかし、すでに斉彬が急逝し、異母兄弟の久光の息子・忠義が藩主となっていた(実権は国父と呼ばれた久光が握っていた)薩摩藩は入国を拒否。進退窮まった西郷どんと月照さんは、錦江湾で入水自殺を図ったのです。
平野国臣は二人を救い上げ、頑強な西郷どんは息を吹き返しましたが、月照さんは帰らぬ人となってしまいました。

※情報は2018.9.10時点のものです

兵土G.剛

福岡歴史さんぽ案内人。

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