全国初! 天神で助け合いアプリが始動 困っている人と助ける人を結ぶ

 大日本印刷(DNP、東京)は25日、高齢者や障害者、観光客ら街中で移動に困っている人と、手助けできる人をスマートフォンで結び付ける助け合いアプリを使ったサービスを全国に先駆けて福岡市・天神で始める。幅広く情報技術分野を手掛ける同社による社会貢献の一環で、利用は無料。英語と韓国語にも対応しており、外国人観光客へのおもてなし向上にも役立てる。

 サービス名は「May ii(メイアイ)」。利用可能エリアは天神のほか、札幌市や東京の一部。希望者が事前にアプリに登録。対象地域にいる支援されたい人が、アプリに並べられている「目的地への行き方が分からない」「段差があり困っている」などの選択肢から困っている内容を選ぶと、周囲にいる支援者に通知される仕組み。支援者が承諾すると服装の特徴などを入力し、アプリの地図上で互いのいる場所を確認しながら落ち合う。

 DNPは今年、西日本新聞社などと協力して福岡市中心部でアプリの実験を実施した。その結果、4,638人が支援者として登録。「ベビーカーを運んでほしい」「車いすでバスに乗るのを手伝って」といった928回の支援要請に対し341回の応答があり、仕組みが有効と判断した。

 iPhone(アイフォーン)とアンドロイド端末の双方で使える。DNPは、全国で対象地域を増やし、初年度20万人の登録を目指しており「人に優しい街づくりを福岡で定着させ、全国に広めたい」と話している。

福祉、観光に効果期待 助け合いアプリ 実証実験で手応え

 街中で移動に困った人と支援できる人を結び付ける助け合いアプリ。手助けしたい思いはあっても、「声を掛けるのが気恥ずかしい」「断られるのが嫌だ」とちゅうちょしていた人の「心のバリアー」をITで乗り越え、地域福祉と観光振興の二つを高める仕掛けとして注目される。

 大日本印刷(DNP)によると、福岡市中心部で2カ月にわたった実証実験では928回の支援要請があった。利用者はおおむね車いす、ベビーカーの各使用者、観光客がそれぞれ約2割を占めた。一方で支援したい側からは341回の応答があった。1人で10回以上手助けした「常連」もいたという。「困っていそうな人や街中のバリアーに気付くようになった」との声もあり、DNPは手応えを得たという。

 来年に控える東京五輪・パラリンピックでの活用も見据え事業化に取り組んだDNP。今後、企業や自治体からの協賛や協力を得て事業を拡大していく考え。福岡市での実験では支援の要請に対して約3割だった応答率を高めるため、いかに支援者を確保するかが鍵を握りそうだ。

※情報は2019.7.25時点のものです

西日本新聞

西日本新聞の朝刊・夕刊に掲載された記事の中から、ファンファン福岡的注目記事をピックアップ!

この記事もおすすめ