カレーほーろー記第6回 ~スリランカカリーの先進地・福岡②「モナラ」「スリランカふくおか」編~

 前回は、全国に先駆け福岡でいち早く人気を博していた「スリランカカレーの草分け」であるツナパハ、ヌワラエリヤについて書きました。

 福岡には、他にもスリランカカレーのお店があり、今回紹介する2軒とも”ワンコイン=500円でランチが食べれる”お得本「ランチパスポート」に掲載されてるので、あらためて食べに行ってみました。

 

 こちらがスリランカ家庭料理をうたう「モナラ」。福岡市最大の繁華街・天神から1キロほど南に行った清川サンロード商店街の一角、2階にお店を構えます。食欲をそそる、なかなかシズル感のあるポスターでお客さんを引き寄せます。

 わりと照明暗めの店内。香辛料が並びます。

 厨房には、スリランカの方が多い気がしますが、カタカナで「シナモン」とか書いてます。日本語、イケルんでしょうか。

 890円のランチ。いろいろありますが、500円で食べられるのは、ドライカリーランチなので、当然それを頼みます。

  スリランカカレーというジャンルなんで、当然といえば当然かもしれませんが、ツナパハ・ヌワラエリヤ系に見た目よく似ています。円く盛られたライス、汁っぽいカレールー、ライスを取り囲む鶏肉とじゃがいも。食べてみると、違うのは、「ツナヌワ系」よりもライスに豆とかベーコンぽいのとか小技が効いてるところでしょうか。味も似ています。香草も入ってますが、パクチーみたく個性が強くなく食べやすいなあ、と思います。

 もともと猫めしっぽい食べ物好きなんで、こういうサラサラした食感、あっという間に食べ終わっちゃいます。大盛りにしても良かったんですが。

  実は、普通盛りには訳がありました。メインメニューは「500円で食える」ということで、カレーの前に一品食してたんです。「エッグカタリス」という初めて食べるコロッケみたいなみためのメニュー。ゆで卵のフライとでもいいますか。サクサクしてて、多少スパイスも利いてます。卵好きにはたまらんおいしさ。腹もちもよさげです。

 いやあ、ごちそうさまでした。子どもの頃は、インドもインドネシアもセイロン(当時はそう言ってた。現スリランカ)、どれもおんなじような国だと思ってたけど、やっぱ微妙に違うんですな。当たり前か。

 さらにもう1軒。「スリランカふくおか」。非常にシンプルでそのまんまな店名。わかりやすくて良いです。スリランカくまもと、スリランカかごしまもあるので、姉妹店ぽいですね。ここ福岡が一番最後に出来たみたいです。福岡市中央区役所の南側裏手の2階にひっそり構えています。

 わりと暗めな店内ですが、窓は広々とってます。

 時間を外して行ったので、他にあまりお客さんいません。でも、一人で食べに行った時は、カウンターとかこじんまりした場所の方が落ち着きます。狭い場所を好むダイワハウスCMの男どもタイプです。

 実はきょうも、ランチパスポート利用。選択の余地は無いのですが、いつか別の機会に備え、メニューチェック怠りません。ツナオムレツとか気になります。

 うん、なかなか清潔に磨いてる厨房です。

 フライパンてやつは、中華料理も何もだいたい世界共通なんですかね。いろんな料理出すからか大きさも色々です。

 香辛料のポスター。これだけ見ると、5、6種類しか使ってないのか、それとも一部だけ紹介してるのか。意外にシンプルに数種類で作れるのかもしれません。

 こんなふうに、新鮮な野菜を飾っとくと、食欲が増します。視覚的にも美しいと思います。

 なぜか、このお店もランチパスポートで500円で食べられるのは、ドライカリー。これだけウェットな様相で、「ドライ」を名乗るのもほんと不思議ですが。まあ、「アサヒスーパードライ」というビールもありますから、言うだけ野暮ってもんでしょうか。

 このドライカリーも前に紹介したお店とよく似てます。でも、明らかな違いは、ライスにちりばめられた具(豆や野菜など)の粒がデカいことです。インパクトのある風貌です。

 前に書いた通り、サラサラお茶漬けのように食が進むんですが、いつも注意しなければならないのは、鶏肉やじゃがいもが大きいまま入ってるんで、スプーンやフォークで切る時、勢い余ってカレースープが飛び散らないこと。白いシャツとかに付くともうアウトです。油断なりません。

 なかなか説明難しいんですが、スリランカカレー食べたことはわかりますが、インドとかタイとかよりなぜか「和風」な「うまみ」を感じます。ある意味よくダシのきいた味噌汁と同じような懐かしさがあります。多分、モルディブフィッシュのだしがかつおだしと同じ効果を発揮してるんじゃないか、と勝手に推測してます。一度お店の人に聞いたんですが、日本語がまだあまり得意じゃない方だったんで、追求を断念しました。

 色とりどりの象の置物は是非もののようです。日本のお店に招き猫があるみたいなもんなんでしょうか。

 おととい、このスリランカふくおか、夜初めて行き、8人で宴会しました。2500円で食べ切れない料理、1500円の飲み放題を付け、近年無いほどの満腹感を味わいました。

 酒の勢いを借りて、前々から確認したかった事がらをお店の人に訊ねて、ようややく安心しました。先に書いた「モナラ」と「スリランカふくおか(くまもと&かごしまも)」のオーナーさんはご兄弟なのでした。噂ではチラと聞いてましたが。さらに、元々前回の「ツナパハ」で働いていた、とのこと。日本流にいえば、「のれん分け」だったんですね。道理でカレーもサラダもシステムも似てるはずです。でも、やっぱ若干の違いは出すんですね。

 どのお店もそうですが、スリランカの人たちは、笑顔が人懐っこくて、とっても親しみやすいです。話してると、うれしくなってきます。

 ナンにぴったり合うインドカレーもいいけど、ご飯好きには、日本のカレー以上にスリランカカレーをおすすめしたいと思います。無い地区の方は、是非福岡においで下さい。

 

※情報は2017.4.26時点のものです

久留仁 譲二(くるに・じょうじ)

 カレーを食べて半世紀。食べるのも、つくるのも、関連本を読むのも、レシピ番組を見るのも大好き。「家のごたる」タイプから激辛インド風まで万能に食べこなす。

 でも、パクチーは苦手。

カレーに限らず、子どもの頃の味覚から抜けられない。ハンバーグ、卵焼きからも離れられない。

アラジンの魔法のランプみたいな容器からカレーをごはんにかけるのが夢だったが、家では一度もやったこと無し。

ジョージ・クルーニーと同い年。

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