鯉の泳ぐまち・長崎県島原市で和蝋燭(ろうそく)作りを体験してみた

  • 2017.12.15
  • 長崎市島原市
  • たび

水の都として知られる長崎県島原市は、色鮮やかな錦鯉が悠々と泳いでいる「鯉の泳ぐまち」として有名な地域です。

街を歩くと、澄みきった湧き水や、美しい鯉の姿を見ることができます。

本当にきれいな湧水で、地元の方たちは日常的な洗場として利用しているようです。

日本昔話に「おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に・・・」といったフレーズがありますが、(川ではないものの)水路で洗い物をしている地元の方の姿も。

これだけ美しい水質を保っていることを見るにつけても、地元の方たちがいかに自分たちの街の水を宝として大事にしているかが分かります。

このように、のんびり散策しているだけでも心が洗われる風情ある街並みの島原市ですが、今回は島原市を訪れたらぜひ足を運んでほしいおススメスポットをご紹介したいと思います。

まずは、庭内に大小3つの池があり、そこから多くの水が湧き出ている「湧水庭園四明荘」。静寂な佇まいの室内からまるで絵画を眺めているような美しい光景が楽しめます。

写真では分かりにくいですが、ブクブクと水が湧き出ていました。

写真では分かりにくいですが、ブクブクと水が湧き出ていました。

お座敷から眺めた庭園の様子

お座敷から眺めた庭園の様子

続いて、大正4年、入江ギンさんが始めた島原名物の元祖かんざらし「銀水」。こちらのお店は、昔から地元の人や多くの著名人に愛されている名店で、2016年(平成28年)8月に復活しました。

※かんざらし…白玉粉で作った小さな団子を「島原の湧水」で冷やし、数種類の砂糖等で作った特製の蜜をかけたもの。

かんざらし

かんざらし

そして、島原市で外せないスポットのひとつが、「本多木蝋工業所 櫨資料館」。

櫨(はぜ)の実から取れる「木蝋(もくろう)」を作る精蝋所です。ここでは、櫨の実を砕き、蒸し、蝋分を絞り出す、伝統の「玉締め式圧搾機」を使っています。いっさい化学薬品を使わずに油を搾るので、人にも環境にも優しい「木蝋」が生産されています。江戸時代から続く伝統技法で木蝋を絞っているのは、全国でこちらの工業所だけだそうです。

その木蝋から作ったのが「和蝋燭(わろうそく)」。これは、奈良時代に仏教と共に伝来したといわれているもので、日本の国技である相撲の髷に使われるすき油(鬢付け油)にも使われているそうです。

ここでは、和蝋燭の手作り体験ができるということで、さっそく挑戦してみました。

型の中央部分に真っ直ぐ芯を立てるのがポイントです

絵付けも体験しました!

絵付けも体験しました!

和蝋燭と洋蝋燭の違いは何か。それは、匂いがほとんど無く、ススがあまり飛ばず、サラサラしていて簡単に取れるという点。特に「ゆらぎ」の点で違いが大きく、火を灯してみたところ、風がなくても神秘的にゆらぐ姿が印象的で、心が癒やされました。

島原では200年以上前の1792年(寛政4年)、大地震による眉山崩壊で大津波が発生、城下町が甚大な被害を受けました。それを機に、島原藩は火山灰に強い櫨の木を奨励し、木蝋を増産し、財政を立て直したそうです。1991年(平成3年)に起きた雲仙普賢岳噴火災害でも、櫨の木が火砕流で消失するなど、壊滅的な被害を受けましたが、「伝統の火を灯し続けたい」と願い、本多木蝋工業所では、木蝋造りの伝統を守っているそうです。

江戸時代から続く伝統技法と和蝋燭の特長について語る本田俊一代表

江戸時代から続く伝統技法と和蝋燭の特長について語る本多俊一代表

風情ある街並みを散策し、伝統の文化に触れることができる長崎県島原市。歴史と伝統を感じながら、ゆっくりとした時間を過ごしたい―。そんな方におススメのスポットです。みなさんもぜひ訪れてみてください。

※情報は2017.12.15時点のものです

本多木蝋工業所

住所長崎県島原市有明町大三東丙545
TEL0957-68-0015
FAX09527-68-2684
URLhttp://www.honda-mokurou.net/index.html

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