手づかみで食べるおもてなし料理【マレーシアでグルメ旅4】

 マレー系、中華系、インド系…。さまざまなルーツのある人たちが共存する多民族国家のマレーシアは、バラエティ豊かな料理が楽しめるのが魅力です。3月に格安航空会社(LCC)エアアジアXが福岡―クアラルンプール線を就航したのを機に、十数年ぶりにマレーシアを訪れ、現地の食を堪能してきました。旅の様子をシリーズでお届けします。

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 第4回のテーマは、一般のお宅におじゃまして食べた家庭料理「ナシ・アンベン(Nasi Ambeng)」。バナナの葉を敷いた大皿に盛られた料理を、4人で囲んでいただきました。個人的には、今回の旅で最も印象に残った一品です。

 おじゃました民家があるのは、ジョホール州のParit Bugis(パリ・ブギス)という村。以前、バックパックでマレーシアを旅したときにも、ここからそう遠くない知人のお宅に滞在したことがあり「あの時も同じ料理でもてなしてもらったなぁ」と懐かしい気持ちでいっぱいになりました。

今回、歓迎の印にもらった紙製のバラ。ゆで卵付き

 パリ・ブギスの村では、数軒のお宅がホームステイを実施しているといい、今回はそのうちの1軒を訪ねました。子どもたちが巣立った夫婦2人暮らしのお宅で、特に広いわけではないそうですが、ダイニングもキッチンも広々としています。優しそうな夫婦が迎えてくれました。

広いダイニングキッチン。奥にはさらに広いキッチンがありました

ソファのあるくつろぎスペース

 玄関から入ってすぐに広い座敷のような空間があり、一番奥にあるキッチンで盛りつけの様子を見せてもらいました。

バナナの葉の上に白米をよそい、何種類もの総菜をのせていきます

 まずは大きな皿にバナナの葉を敷いてご飯をたっぷりよそい、その上に何種類もの総菜を盛っていきます。鶏肉などの見込み料理、豆料理、豆腐料理…。私も盛りつけさせてもらったのですが、お母さんからは「4~5人で食べるんだから、もっと、もっと、載せないと!」との声。こんもりと総菜を載せたら、最後にバナナの葉をかぶせて座敷に運びます。

盛り付けが終わった皿にバナナの葉をかぶせ、広間へ

 この料理の楽しみは、同じ皿を家族や客人と囲み、手づかみで食べること。

この1皿で4~5人分

 現地の方に「白米と総菜を混ぜて丸める。そして人さし指と中指に載せて親指で口の中に押し込む感じ」とアドバイスしてもらったものの、豆料理などはそもそもぽろぽろしていて丸まらない…。大きな鶏肉を片手でむしり取り、ぼろぼろとこぼしながら食べましたが、それらが会話の種になり、笑顔あふれる夕食になりました。

人さし指と中指にのせて、親指で押し出すようにして口の中へ

 食べ方には慣れない人が多いかもしれませんが、それぞれの総菜は、おそらく日本人好みの味。全体的にこってりとした味付けで、満足感の高い料理でした。

 食後は、地元の人たちが披露してくれた伝統芸能「バロンガン(Barongan)」を鑑賞。ウマの衣装を身に着けた女の子たちが踊り、クライマックスでは男性演じるバロンガン(トラの化身)が緩急つけた迫力ある動きで魅了してくれました。

楽器の演奏に合わせ、馬の衣装を着けて踊る子どもたち

重さ約50kgのバロンガンのかぶり物をして、緩急つけた踊りを披露する男性

 ローカルな旅を楽しみたいという人、ホームステイや民家で食べる家庭料理はおすすめですよ。

 

旅のメモ
ホームステイの詳細は
HOMESTAY KAMPUNG PARIT BUGIS
No.171, Parit No.4, Jalan Yusof, 83600 Semerah, Batu Pahat, Johor.

マレーシアの観光情報はマレーシア政府観光局
福岡―クアラルンプール線を運航するアジア最大級の格安航空会社(LCC)エアアジアX

※情報は2019.6.22時点のものです

なかやま

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