今このような時だからこそ、イスラムについて考える【アルビル、イラク】~珍国の女王☆度々世界旅~

私はジャーナリストでもなければ、中東情勢に詳しい知識人でもない。

しかし、中東は長年仕事として渡航を繰り返して来た場所である。

今、中東で起こっていることを考えた時、中東のことを記事にするかとても悩んだが

テレビに出ている中東に詳しい知識人たちの意見を聞いて書こうと決めた。

 

「中東は親日と言われているが、それは一般人や民間企業との関係だけであって、

政治的外交にはそうでもない。」

 

政治的外交は分からない。

しかし、民間的交流は良く分かっているつもりである。

中東地域に赴くと、現地の人々はいつも大歓迎で迎えてくれる。

そして、最大限の「おもてなし」を提供しようとしてくれる。

イスラム教の国は私たち日本人から見れば遠い世界のような気がする。

しかし、心は日本人と似ているところがたくさんある。

そのことを少しでも知ってもらえればと思う。

街の独特の雰囲気やアラブ系の彫の深い顔立ちのせいからか、他の国では味わえない独特の感覚に包まれる。

街の独特の雰囲気やアラブ系の彫の深い顔立ちのせいからか、他の国では味わえない独特の感覚に包まれる。

今までで訪れた中東で一番多い国はクルド人(クルディッシュ)が

多く住む街、イラク北部の自治区「アルビル」である。

数日前のYahooニュースで

18歳のクルド人女性兵士「命と暮らしを守りたい だから私は銃を取る」

 

という記事を見た人もいるかもしれない。

内容を読むと、怖いくらい勇ましい彼女の思いに、こみ上げるものがあった。

記事詳細http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150203-00000088-san-m_est

 

「クルド人」は私にとっては聞きなれた言葉である。

もちろんクルド人の友達もいる。

ここで【クルド人問題】について少し。

クルド人の衣装。写真をお願いすると喜んで撮らせてくれた。大人も子供も着用している。

クルド人の衣装。写真をお願いすると喜んで撮らせてくれた。大人も子供も着用している。

中東では四番目に大きい規模の民族。

 

各地に居住しているという複雑さが中東諸国で様々な問題を引き起こしている。
イラクではサダム・フセイン政権時代、独立を求めるクルド人を虐殺してきた。

 

一定の地域に長く居住しており、数千万人の大規模な民族であっても
独立した国を持てない民族はクルド人だけだそうだ。

 

ここアルビルではクルド人が自治区を形成し、地域政府という形で大統領を立て、議会が存在している。

あくまでも独立した国家ではなくここは自治区。

 

訪問した国は?と聞かれると【イラク】と答えるしかない。
アルビルはイラクとは思えないほどの平和さがある。

穏やかで、平和な時間が流れているアルビル。

穏やかで、平和な時間が流れているアルビル。

街の中心地はとても美しい。

街の中心地はとても美しい。

街中にある庭園を施した公園は市民の憩いの場。

街中にある庭園を施した公園は市民の憩いの場。

交通量が多く、渋滞も激しい。

渋滞にハマると大変なことに!

渋滞にハマると大変なことに!

中東独特の雰囲気が漂う。

中東独特の雰囲気が漂う。

大型ショッピングセンターも多くある。

大型ショッピングセンターも多くある。

日本の家電製品はここでも大人気。

日本の家電製品はここでも大人気。

やはり一番感動したのは人々がとても親切で優しく友好的であること。

市街を歩けば、【写真を撮らせて~一緒に写って~】
と本当に行列が出来るほど。

公園を散歩すればピクニック中の家族に

【チャイ(紅茶)でも飲んで行って!】とお誘いを受ける。

目がシバシバするほど?甘いチャイ。でもここへ来るとこれが飲みたくなる。

目がシバシバするほど?甘いチャイ。でもここへ来るとこれが飲みたくなる。

市場を歩けば、【これ、食べてみて】と試食を進められる。
もちろん相手は買ってくれる前提なんて思っていない。

ぶら下がっている黒い物体は甘いドライフルーツ?のようなもの。じっと見ているだけで「食べてみる?」と聞いてくれる。

ぶら下がっている黒い物体は甘いドライフルーツ?のようなもの。じっと見ているだけで「食べてみる?」と聞いてくれる。

一番嬉しかったのは、ローカルレストランで食事をしていた時のこと。

 

「あなたは日本人でしょう!今日は娘が音楽コンクールで賞を獲った日なの。

良き記念日に一緒に写真撮影して下さい。」

 

と言われ、OKしたとたんに、その子一人かと思いきやクラス全体の事

だったようでレストランが大変な騒ぎになった時もあった。

でも、その様子を見守る従業員や周りの目はとても優しく、最後には

大人も子供も大興奮で一緒に代わる代わる写真撮影。

一緒のテーブルに座りたいと言ってくれた女の子達。

一緒のテーブルに座りたいと言ってくれた女の子達。

大好きな地元料理。日本人の口にも良く合うと思う。

大好きな地元料理。日本人の口にも良く合うと思う。

2年前に世界遺産に登録されたアッシリア時代のシタデル(砦)

上から見ると、卵状の形をし、シタデル中心に放射線状に街が出来ている。

上から見ると、卵状の形をし、シタデル中心に放射線状に街が出来ている。

昔ながらの文化と、現代文化が上手に溶け合った美しい街。

昔ながらの文化と、現代文化が上手に溶け合った美しい街。

最近、ISILはアルビルから約1時間ほど行ったイラク北部の

油田地帯にあるクルド人自治区キルクークを攻撃し、クルド人部隊と

銃撃戦になった。ISILはアルビルも侵略対象としている。

先日、テレビでアルビルの見慣れた風景を背に、人々が口々に言っていた。

 

「ISILなんか怖くない。クルド人兵士はあいつらには絶対に負けない。」

 

その力があまりにも大きいゆえに、自国を持たせてもらえず、難民となる

クルド人も多くいる。様々な迫害を受け続けて来た彼らの心には

 

「何者にも屈しない。」

 

という絶対的な強い思いがある。

その強い思いが、どうか平和的な解決だけに向いて欲しいが難しいだろう。

 

アルビルではいつも現地スタッフが懸命に説明してくれる。

クルド人は本当におもてなし好きで、ホスピタリティ溢れた民族だということ。

相手が喜ぶ顔を見ると、自分も幸せな気分になるそうだ。

 

近年、ISILだけでなくイスラム系武装勢力のせいでイスラム教が

勘違いされることが多く、心が痛いのだと。

そして、最後に訪問した際の別れ際に現地スタッフに言われた。

 

「ここにいる人々は皆日本人に興味があって

君達が大好きなんだよ。それをいつも心に置いておいて。」

 

私が今日ここで発信したからと言って、何かが変わる訳ではない。

しかしISILのせいで、どんなに彼らがISILと違うんだ!

と訴えても、ここまで来るとイスラム教全体が「結局は同じ」

という風に見られることは避けられない。

 

この記事を通して、一人でも多くの日本人が心の底から

「イスラムの人々はISILとは全く違うんだ。」

という事を分かってもらえたら、いつも懸命に日本人を

おもてなしをしてくれる彼らも救われるだろう。

 

ここまで書いて、やはり投稿をためらったが、不思議だ。

たった今、イラクからメールが入った。

内容は

『やぁ!元気?次はいつ来るの?』

いつもと変わらない明るいメールを読んでいたら、投稿する勇気が出た。

※情報は2015.2.5時点のものです

珍国の女王

  • 【珍国→珍しい国→日常ではあまり耳にすることのない国】

    縁あって100ヶ国以上の国や地域を訪問させて頂いております。 なぜ、自分で女王と言ってるかというと、西ヨーロッパ諸国を訪問した時に 立て続けに現地の人に、どこかの女王に似てると言われて有頂天になってるから。 どこの国の女王かは不明だけど。 特技は、どんな地域にでも雨を降らせて、虹を架けること。 究極の雨女です!

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