MyASPのセグメント配信とは?基本概念と導入メリットを理解しよう
MyASP(マイスピー)における「セグメント配信」は、登録ユーザーを特定の条件でグループ分けし、それぞれに最適なメールを一括で配信する機能です。単なる一斉配信とは異なり、ユーザーの属性や行動履歴に応じて配信対象を絞り込むことで、より高い反応率と成果を得ることができます。
セグメント配信の基本概念
「セグメント」とは、マーケティングにおいて「区分」や「分類」を意味します。MyASPでは、ユーザーの登録情報や行動履歴、購入状況などをもとに、配信対象を細かくセグメント化することが可能です。これにより、ユーザーごとに最適な内容のメールを届けることができ、無駄な配信を避けることができます。
たとえば、MyASPでは以下のような条件でセグメントを作成できます。
- 登録しているシナリオ(メルマガ・商品)
- 料金の受領状態(未受領/受領済み)
- ラベルの有無や種類
- LINE連携の有無
- 登録日や有効期限などの詳細情報
- ユーザーが持つポイント数
- 自由項目(カスタムフィールド)
- メモ欄のキーワード検索
- 登録日による範囲指定
- イベント開催日による絞り込み
- 最終ステップ(ステップメールグループ)
- クリック分析(短縮URLのクリック数)
- パートナー情報(アフィリエイト関連)
導入メリット:なぜセグメント配信が重要なのか?
セグメント配信を導入することで、以下のようなメリットが得られます。
- 開封率・クリック率の向上:興味関心のある内容だけを届けることで、反応率が大幅にアップします。
- 到達率の改善:不要なメールを減らすことで、迷惑メール扱いされるリスクを軽減できます。
- 成約率の向上:購買意欲の高いユーザーにだけプロモーションを仕掛けることで、売上に直結します。
- ユーザー満足度の向上:必要な情報だけが届くことで、読者の信頼感もアップします。
- 配信コストの最適化:無駄な配信を減らすことで、リソースの効率化にもつながります。
セグメント配信とステップメールの違い
MyASPでは「セグメント配信」と「ステップメール」の両方が利用できますが、それぞれの役割は異なります。混同しやすいので、ここで明確にしておきましょう。
項目 | セグメント配信 | ステップメール |
---|---|---|
配信タイミング | 任意のタイミングで一括配信(即時 or 予約) | 登録日や条件に応じて自動で段階的に配信 |
配信対象 | 条件に合致するユーザーを手動で絞り込み | シナリオ登録者全員が対象(条件設定も可能) |
主な用途 | キャンペーン告知、限定オファー、緊急連絡など | 教育コンテンツ、購入後フォロー、リマインドなど |
柔軟性 | 配信ごとに条件を自由に設定可能 | あらかじめ設定した流れに沿って配信 |
つまり、セグメント配信は「今この瞬間に、特定の条件に合う人にだけ届けたい」メールに向いており、ステップメールは「登録後の一定期間に、段階的に届けたい」メールに適しています。両者をうまく使い分けることで、ユーザーとの関係性をより深めることができます。
MyASPならではの強み
MyASPのセグメント配信は、他のメール配信ツールと比べても非常に柔軟で高機能です。特に以下の点が強みです。
- 複数シナリオの組み合わせによる高度な条件設定
- LINE連携やポイント機能との連動
- クリック分析やフリー項目による詳細なセグメント化
- 配信対象一覧での個別チェック・除外操作
これらの機能を活用することで、単なる一括配信では実現できない、きめ細やかなマーケティングが可能になります。
配信対象の絞り込み条件をマスター!シナリオ・料金・登録情報の使い方
MyASPのセグメント配信を最大限に活用するには、「配信対象の絞り込み条件」を正しく理解し、目的に応じて適切に設定することが不可欠です。このセクションでは、画面で利用できる各絞り込み項目の詳細な機能と、実務的な使い方を、以下の順番で体系的に解説していきます。

実際に使用した時の画像を使って、分かりやすく解説しています
① 配信対象シナリオの選択
①「配信対象シナリオ」は、ユーザーが登録しているメルマガや商品カテゴリを指定する項目です。対象カテゴリ(無料メルマガ、有料商品、ショッピングカートなど)とシナリオにチェックを入れることで配信対象を決定します。




➁ダブルオプトインの状態で絞り込む 「本登録完了者のみ」「仮登録のみ」「すべて」から選択可能です。仮登録のまま放置されているユーザーを除外したい場合は「本登録完了者のみ」を選びましょう。


③別シナリオの同一メールアドレスの扱い 同じメールアドレスが複数のシナリオに登録されている場合、「1通にまとめる」または「複数配信する」を選択できます。重複配信を避けたい場合は「1通にまとめる」が推奨です。


② ポイントによるスコアリング
MyASPでは、ユーザーに対して「ユーザー共通ポイント」「シナリオ別ポイント」を設定できます。それぞれ「以上/以下」の条件指定が可能で、配信対象のスコアリングに役立ちます。


たとえば、一定スコア以上のアクティブユーザーに対して、特典案内や限定オファーを配信するなど、行動ベースのセグメント戦略を実現できます。
③ 料金の受領状態と支払方法
購入や契約状況に応じたセグメント配信に活用できる重要な項目です。以下の条件での絞り込みが可能です。
- 料金受領状態:受領済み/未受領/すべて
- 支払方法:銀行振込、PayPal、カスタム決済など
- 継続課金:ON(継続中)/OFF(退会・未払い)
- 有効期限終了日:日付範囲を指定可能(契約切れ前後の抽出)


④ 氏名の指定
姓または名による「氏名」の絞り込みが可能です。セミナーやイベントの参加者管理、また特定の姓のターゲティングなど、個別に細かくユーザーを抽出できます。


⑤ ユーザーIDの指定
MyASPが割り当てる一意の「ユーザーID」を条件として指定できます。CSVやバックエンド連携でIDを管理している場合、対象者を迅速に特定して個別配信する際に役立ちます。


⑥ メールアドレスの指定
メールアドレスでのフィルタリングも可能です。テスト送信や個別フォロー、ドメイン指定(例:@gmail.com)でのセグメント配信に便利です。


⑦ 注文IDの指定
ショッピングカート機能と連携することで、「注文ID」を条件として使用できます。注文単位で対象者を抽出し、購入者限定の再販案内やアップセル配信に活用できます。


⑧ 表示件数と配信対象一覧の操作
1ページに表示する配信対象者の件数は「表示件数」で設定可能です。最大1000件までの表示に対応しており、配信前に対象者を確認・管理するうえで非常に重要な操作となります。


このように、MyASPの絞り込み条件はそれぞれが連携しながら多層的なセグメント構築を可能にし、戦略的な配信設計を支援してくれます。次のセクションでは、LINE連携やラベル機能を活かしたセグメント化について詳しく解説していきます。
ラベルとLINE連携の使い方!ユーザー属性を活かした配信戦略とは
MyASPのセグメント配信では、「ラベル」と「LINE連携」を活用することで、ユーザーの属性や行動に基づいた、より精度の高いターゲティングが可能になります。このセクションでは、それぞれの機能の役割と具体的な使い方、そして配信戦略への応用方法を詳しく解説します。
ラベル機能とは?
ラベルとは、ユーザーに対して任意のタグを付けることで、グループ分けや属性管理を行うための機能です。たとえば、「セミナー参加者」「購入済み」「キャンペーン応募者」など、自由な名称でラベルを作成し、ユーザーに付与することができます。
ラベルの付け方
- ユーザー一覧画面から個別にラベルを付与
- 登録フォームやステップメール内のURLクリックで自動付与
- CSVインポート時に一括でラベルを付与
ラベルを使った絞り込み方法
一括配信画面の「ラベル」セクションで、以下のような条件を設定できます。
- 特定のラベルが付いているユーザーのみ
- 特定のラベルが付いていないユーザーのみ
- 複数ラベルのAND/OR条件での絞り込み


たとえば、「セミナー参加者」かつ「購入済み」のユーザーだけにフォローアップメールを送るといった高度なセグメントが可能です。
LINE連携とは?
MyASPでは、LINE公式アカウントと連携することで、メールアドレスとLINEアカウントを紐づけ、LINEメッセージの配信やステップLINE配信が可能になります。これにより、メールとLINEを組み合わせたクロスチャネル戦略が実現できます。
LINE連携の初期設定
LINE連携を行うには、以下の設定が必要です。
- LINE公式アカウントの作成
- MyASPの「LINE連携設定」画面でベーシックID、Channel secret、アクセストークンを登録
- Webhook URLの設定と有効化
- LIFF IDの設定(メールアドレスとLINEアカウントの紐づけに必要)
これらの設定を完了すると、MyASP上でLINE配信やステップLINE配信が可能になります。
LINE連携を使ったセグメント配信
一括配信画面では、「LINE連携の有無」で以下のように絞り込みが可能です。
- LINE連携済みのユーザーのみ
- LINE未連携のユーザーのみ
- すべてのユーザー


たとえば、LINE連携済みのユーザーにだけLINEメッセージでリマインドを送り、未連携のユーザーにはメールで案内を送るといった使い分けができます。
複数シナリオの組み合わせ設定を徹底解説!追加・除外・所属の違いと使い分け
MyASPのセグメント配信では、「複数シナリオの組み合わせ設定」を活用することで、より高度なターゲティングが可能になります。単一のシナリオだけでなく、複数のシナリオにまたがるユーザーを柔軟に抽出できるため、配信の精度と成果を大きく高めることができます。このセクションでは、「追加」「除外」「所属(かつ条件)」の3つの設定の違いと、それぞれの使い方を詳しく解説します。
追加シナリオ:特定のシナリオに同時登録しているユーザーを含める
「追加シナリオ」は、配信対象シナリオに加えて、別のシナリオにも登録しているユーザーを対象に含める設定です。たとえば、「無料メルマガ」に登録していて、かつ「有料商品A」にも登録しているユーザーにだけ配信したい場合に使います。


使い方の例
- 「配信対象シナリオ」で「無料メルマガ」を選択


- 「追加シナリオ」で「有料商品A」を選択


この設定により、「無料メルマガ」と「有料商品A」の両方に登録しているユーザーだけが配信対象になります。
除外シナリオ:特定のシナリオに登録しているユーザーを除外する
「除外シナリオ」は、配信対象シナリオに登録していても、指定したシナリオに登録しているユーザーを除外する設定です。たとえば、「無料メルマガ」登録者のうち、「キャンセル済み商品B」に登録しているユーザーには配信したくない場合に使います。


使い方の例
- 「配信対象シナリオ」で「無料メルマガ」を選択


- 「除外シナリオ」で「キャンセル済み商品B」を選択


この設定により、「無料メルマガ」に登録していても、「キャンセル済み商品B」にも登録しているユーザーは配信対象から除外されます。
所属シナリオ(かつ条件):両方のシナリオに同時登録しているユーザーのみを抽出
「所属シナリオ(かつ条件)」は、指定した複数のシナリオすべてに登録しているユーザーだけを対象にする設定です。たとえば、「有料商品A」と「サポートメルマガ」の両方に登録しているユーザーにだけ配信したい場合に使います。


使い方の例
- 「配信対象シナリオ」で「有料商品A」を選択


- 「所属シナリオ(かつ条件)」で「サポートメルマガ」を選択


この設定により、「有料商品A」と「サポートメルマガ」の両方に登録しているユーザーだけが配信対象になります。
設定時の注意点
- 複数の条件を組み合わせるときは、意図しないユーザーが含まれたり除外されたりしないよう、配信対象一覧で必ず確認しましょう。
- 条件の組み合わせによっては、対象ユーザーがゼロになることもあるため、事前にテスト配信や対象件数の確認を行うのが安全です。
- 「追加」「除外」「所属」は同時に設定可能ですが、優先順位や論理関係を意識して設計する必要があります。
応用例:クロスセルやアップセル戦略に活用
たとえば、「無料メルマガ」登録者のうち、「有料商品A」を購入済みで、「サポートメルマガ」にも登録しているユーザーにだけ、上位商品「プレミアム講座」の案内を送るといった戦略が可能です。
このように、複数シナリオの組み合わせ設定を活用することで、ユーザーの状態や関心に応じた、よりパーソナライズされた配信が実現できます。
詳細検索のについて解説
MyASPのセグメント配信では、「詳細検索」との機能を活用することで、より精密なターゲティングが可能になります。特に、フリー項目やクリック分析、イベント開催日、パートナー情報などの条件を組み合わせることで、ユーザーの行動や属性に基づいた戦略的な配信が実現できます。このセクションでは、MyASPの画面構成に沿って、各項目の使い方と実践的な活用方法を詳しく解説します。
① メモ欄のキーワード検索
ユーザー登録時に入力された「メモ欄」の内容をキーワードで検索できます。たとえば、特定の問い合わせ内容や対応履歴を記録している場合、そのキーワードをもとに対象者を抽出することが可能です。


② 登録日による範囲指定
「登録日」は、ユーザーがシナリオに登録された日付を基準に範囲指定できます。カレンダー形式で「開始日〜終了日」を指定するほか、「先月のみ」「今月のみ」「本日のみ」といったクイック選択も可能です。


③ イベント開催日による絞り込み
「イベント開催日」は、MyASPの「イベント・ウェビナー機能」で設定された開催日時をもとに、ユーザーを絞り込む条件です。日時は「年・月・日・時・分」単位で範囲指定でき、特定の開催回に参加予定のユーザーだけにリマインドメールを送るといった活用が可能です。


④ 最終ステップ(ステップメールグループ)
ユーザーが現在所属している「ステップメールグループ」を条件に絞り込むことができます。たとえば、「本登録中」「申込時」「解除完了時」など、ステップの進行状況に応じたセグメント配信が可能です。


⑤ クリック分析(短縮URLのクリック数)
「クリック分析」は、短縮URLをクリックした回数を条件に絞り込む機能です。以下のような設定が可能です:
- クリック数:◯通以上/以下
- 期間指定:無期限、1日以内、7日以内、30日以内など


たとえば、「過去7日以内に2回以上クリックしたユーザー」にだけ販売メールを送るといった戦略が実現できます。
⑥ パートナー情報(アフィリエイト関連)
MyASPでは、アフィリエイト機能を活用している場合、「パートナーID」や「2ティアID」を条件に絞り込むことができます。
また「姓」「名」「メールアドレス」を直接入力して、特定のユーザーを抽出できます。


このようにMyASPの「詳細検索」の機能を活用することで、ユーザーの属性や行動に応じた、より精度の高いセグメント配信が実現できます。
セグメント配信を成功に導く実践テクニックと注意点まとめ!成果を最大化するには
MyASPのセグメント配信は、機能を理解して正しく使えば非常に強力なマーケティングツールになります。しかし、ただ条件を設定して配信するだけでは成果は出ません。ここでは、実際に成果を上げているユーザーの事例や、配信時に気をつけるべきポイントをもとに、セグメント配信を成功に導くための実践テクニックと注意点を詳しく解説します。
成功事例に学ぶ!セグメント配信の効果的な活用法
MyASP公式ブログでは、セグメント配信によって売上や反応率が大幅に向上した事例が紹介されています。たとえば、あるユーザーは読者を「コアファン」「にわかファン」「無関心層」に分け、それぞれに異なる内容のメールを配信。さらに、クリック分析とシナリオ分岐を組み合わせて、購買意欲の高い層にだけ販売メールを送る戦略を取りました。
その結果、クリック率は5%から最大20%にまで上昇し、売上も大幅にアップ。迷惑メール扱いによる配信エラーも減少し、読者との関係性も深まったとのことです。
実践テクニック①:読者層のレベル分け
読者を以下のようにレベル分けし、それぞれに適した内容を配信することで、反応率が大きく変わります:
- コアファン:すでに商品やサービスを理解している層。販売やアップセルに最適。
- にわかファン:興味はあるが理解が浅い層。教育コンテンツや事例紹介が効果的。
- 無関心層:反応が薄い層。再エンゲージメント施策や配信停止の判断も視野に。
このようにセグメントを明確にすることで、「誰に」「何を」伝えるかが明確になり、メールの内容も自然と最適化されます。
実践テクニック②:ポイントとクリック分析の活用
MyASPの「ポイント付与」機能と「クリック分析」を組み合わせることで、ユーザーの関心度を数値化し、スコアリングに基づいた配信が可能になります。
- クリックしたURLに応じてポイントを加算
- 一定ポイント以上のユーザーにだけ販売メールを配信
- ポイントが低いユーザーには教育コンテンツを配信
このように、ユーザーの行動に応じて配信内容を変えることで、無駄な配信を減らし、成果を最大化できます。
実践テクニック③:シナリオ分岐とステップメールの併用
セグメント配信とステップメールを組み合わせることで、より継続的かつ戦略的なアプローチが可能になります。たとえば、セグメント配信でクリックしたユーザーを別シナリオに登録し、その後はステップメールで段階的に教育・販売を行うといった流れです。
この方法なら、配信の手間を減らしつつ、ユーザーの関心度に応じた最適なタイミングで情報を届けることができます。
注意点①:条件の設定ミスに注意
複雑な条件を設定する際は、意図しないユーザーが含まれたり除外されたりしないよう、必ず「配信対象一覧」で確認しましょう。特に「追加」「除外」「所属」シナリオを組み合わせる場合は、論理関係を明確にしておくことが重要です。
注意点②:配信頻度と内容のバランス
セグメント配信は便利ですが、頻繁に配信しすぎるとユーザーにとって負担になります。内容が重複していたり、興味のない情報が含まれていると、開封率やクリック率が下がる原因にもなります。配信頻度と内容のバランスを意識しましょう。
注意点③:予約配信時の挙動を理解する
予約配信を設定した場合、配信時点で新たに条件に合致したユーザーがいれば、そのユーザーにもメールが配信されます。これを知らずに配信すると、意図しないユーザーにメールが届く可能性があるため、予約前に条件を再確認することが大切です。
注意点④:迷惑メール対策
セグメント配信は到達率を高める手段でもありますが、内容がユーザーのニーズに合っていないと、迷惑メールとしてマークされるリスクがあります。配信対象の精査と、件名・本文の工夫を忘れずに行いましょう。
以上のように、MyASPのセグメント配信は、機能を正しく理解し、戦略的に活用することで、メールマーケティングの成果を大きく引き上げることができます。次のステップでは、これまでの内容をもとに、実際の配信設計や運用フローを構築していきましょう!
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